東北に特殊アイスシャーベット製造機を常設

3月13日に国内では5台目となる「特殊アイスシャーベット製造機(5号機)」が山形県に設置されました。この製造機を購入したのは研究会会員の環清工業株式会社(本社:酒田市、青山武社長)で、常設されたのは同社遊佐事業所の特設倉庫内です。11トントレーラー3台に積み込まれた製造機一式は正月明けにイギリスのブリストル港を出航、3月初旬に東京港に到着しました。遊佐事業所ではクレーンやフォークリフトが待機して到着を待ち、9時から1台ずつ慎重に荷受けを開始して3台すべてが終了したのが16時前でした。イギリスとドイツから派遣された4名のエンジニアが、翌日から製造機一式の調整と試験製氷を行い、3月27日に無事引渡しが完了しました。

現在国内で「特殊アイスシャーベット製造機」を所有しているのは、東京の東亜グラウト工業株式会社(1、4号機)、名古屋市の株式会社山越(2号機)、富田林市の藤野興業株式会社(3号機)、環清工業株式会社(5号機)の4社・5台となりました。今後、環清工業株式会社は「アイスピグ東北地域協会」を年内にも立ち上げ、東北地域での普及活動を強力に推進する予定です。

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倉敷市で下水圧送管の洗浄を行いました

岡山県倉敷市環境リサイクル局下水道部が発注した下水圧送管洗浄業務は、地元の山本舗材(山本堅司社長)が請負い、東亜グラウト工業の協力の下洗浄作業が2月28日に行われました。対象管路は口径250mmのモルタルライニング鋳鉄管で延長は77mでした。含氷率84%の特殊アイスシャーベットを阿津第二ポンプ場の注入口から注入。約15分後に回収口に設置した透明管の中を夾雑物を抱え込んで真っ黒に変色した特殊アイスシャーベットが通過すると、見学していた人たちから思わず喚声が上がりました。今回は油やスカム等の夾雑物の除去が目的で、かなりの量が排出されたものと思われます。洗浄作業が終り、東亜グラウト工業の説明者が終了の挨拶をすると、期せずして拍手が沸き起こりました。それだけインパクトが強かったのでしょう。

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大牟田市で圧送管を洗浄(九州初)

研究会会員の共栄環境開発(久留須智子社長)は大牟田市環境部発注の圧送管(処理水放流管)洗浄業務を請負い、東亜グラウト工業が洗浄作業を担当しました。2月15日に同市東部環境センターから七浦橋までの全長1,500m(口径100mmのダクタイル鋳鉄管)をプレ洗浄し、18日と19日に2区間に分けて本格洗浄を実施しました。今回は付着する夾雑物の低減による流量回復を目的に洗浄を行いました。15年前の運用開始時に35㎥/hだった流量が洗浄前には21㎥/hまで低下していましたが、19日の作業終了後測定すると、31.5㎥/hまで回復しました。回収口に設置された透明管の中を真っ黒に変色したアイスシャーベットが通過し、かなりの量の夾雑物が排出されるのが確認できました。

同市東部環境センターの主査からは「安全に作業ができて手間がかからず短時間で終了できた。又、流量の大幅な回復も確認できた。」と高い評価をしていただきました。尚、今回の大牟田市が九州で初めてのアイスピグ管内洗浄工法の採用都市となりました。

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下水圧送管を洗浄(大衡村と富谷市)

宮城県の大衡(おおひら)村と富谷(とみや)市で相次いで下水圧送管の洗浄にアイスピグが採用されました。2月3日は大衡村で、口径100mm・延長255mの鋳鉄管内に2.2トンのアイスシャーベット(含氷率86%)を注入。晴天ながら北風の吹き荒れる中、約20分後に川を横断する配管の回収口に油分を含んだような夾雑物を抱え込んで茶色に変色したアイスシャーベットが到着しました。

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2月7日の富谷市は吹雪の中で洗浄作業を開始しました。現場は曲管部が多く、住宅が密集していることから、安全にかつ短時間で洗浄することが求められており、この条件にぴったりのアイスピグ管内洗浄工法が採用されました。含氷率85%のアイスシャーベットが口径100mm・延長619mの塩ビ管内に注入され、約30分後に回収口に到着。こちらは大衡村とは異なり、真っ黒に変色していました。

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宮城県では、昨年度登米(とめ)市と大和(たいわ)町で初めて採用され、これで4例目となりました。この3月13日には研究会会員の環清工業(山形県酒田市)にイギリスから「特殊アイスシャーベット製造機」が入荷することになっており、東北地方での実績がますます増えることが期待されます。

沼田市の水道管でマンガンを除去しました

東亜グラウト工業㈱は12月14日、群馬県沼田市の水道管(送水管)内のマンガンなどの付着物を除去しました。対象管路は昭和59年に敷設された送水管(φ200mmのダクタイル鋳鉄管)で、総延長2,700mのうち今回は800m分を洗浄しました。洗浄対象の高区地域は人口集中に伴い給水量が増加し、高架水槽容量200立方メートルをフル稼働しているため運用上余力が無く、断水が3時間しかできないという厳しい条件下でした。そこで短時間で洗浄が可能で、マンガン除去にも実績のあるアイスピグ管内洗浄工法が採用されました。雨の降る真夜中に作業を開始し、約3時間で全ての作業を完了することができました。

回収口に設置した透明アクリル管を通過する黒く変色したアイスピグと採取したアイスピグのサンプルから、はっきりと除去効果が確認できました。尚、群馬県で初めてのアイスピグ洗浄でしたが、県内にはマンガンに苦しむ自治体が多数あると思われ、沼田市での洗浄効果が広まっていくことが期待されます。

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神栖市で水道管を洗浄しました

東亜グラウト工業㈱は11月21日、茨城県神栖市の水道管を洗浄しました。この洗浄の目的は国道横断の伏越し部(高低差3m)に溜まっている砂などの堆積物を除去することで、対象管路は昭和40年代後半に敷設されたダクタイル鋳鉄管(Φ350mm、延長約150m)でした。洗浄作業は断水の影響をできるだけ少なくするために夜間に行われました。

浦安から運ばれた特殊アイスシャーベットの品質を現場で検査し、含氷率(70%以上で合格)を確認して空気弁から管内に注入。管内に形成されたアイスピグが水流と水圧で押し流され、堆積物を抱え込みながら回収口に到達しました。洗浄後に管内カメラで堆積物が除去された状況を視認し、効果が確認できました。尚、アイスピグによる関東圏における水道管の洗浄は、神栖市が初めてです。

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下水圧送管路の硫化水素濃度を大幅低減

東亜グラウト工業㈱は11月18日、埼玉県白岡市の新白岡中継ポンプ場の下水圧送管(φ150mmのダクタイル鋳鉄管,延長:500m)を洗浄しました。今回は硫化水素の発生源となる管内に付着・堆積している夾雑物を除去し、管の吐出し口の硫化水素濃度を下げることで管路の長寿命化を目指すことを目的として洗浄を実施しました。4.4トンの特殊アイスシャーベットを管内に注入することで長さ250mのアイスピグを形成、それをポンプの力で押し流して夾雑物を除去しその汚れをアイスシャーベットに包み込んで管外へ排出することに成功しました。その結果、洗浄前1週間の硫化水素の平均濃度が18.67ppmだったものが、洗浄後1週間の平均濃度は4.66ppmと大幅に低減することができました。白岡市ではこの下水圧送管路で年に1度のペースでアイスピグ管内洗浄工法を実施することで、圧送管の吐出し口での硫化水素濃度や流量の改善等の数値の変化を計測していく予定になっています。

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流量が大幅に改善

東亜グラウト工業㈱は11月2日、中国地方某市が管理する施設内の排水管を洗浄しました。対象管路は75mmの塩ビ管とモルタルライニング管で、延長は321mでした。この管内を流れる排水は油脂分が多く、管壁に付着することにより流量低下を招いていたため、付着する夾雑物の除去による流量回復を目的に洗浄作業を実施しました。

まず注入口で特殊アイスシャーベットの含氷率を測定し、基準値(70%以上)を超えることを確認した後注入を開始。約10分後に夾雑物を抱きかかえて真っ黒に変色したアイスシャーベットが回収口の透明アクリル管を通過すると、見学していた市の職員や地元の維持管理業者から驚きの声が上がりました。

洗浄終了後の流量測定で、洗浄前毎時5.7m3まで低下していたものが洗浄後には16.2m3と約3倍近くまで回復することができ、発注元から高い評価をいただきました。

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「2016洗浄総合展」に出展しました

東亜グラウト工業㈱は10月19日から21日に、東京ビッグサイトで開催された「2016洗浄総合展」にアイスピグ管内洗浄工法を出展しました。自治体の来場者は少なかったものの、民間工場の配管の維持管理担当者や工場への納材業者が興味を持って見学されていました。民間工場には簡単には洗浄できないような複雑な配管ラインが多数あり、維持管理担当者は相当な苦労をしていると思われます。

自治体発注の下水圧送管や水道管の洗浄の他にも、アイスピグの活躍の場はまだまだあるとの思いをより一層強くした展示会でした。

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